ワタシの愚痴は50年以上前に命名されてるし、良いプロダクトの作り方も意外な方法だった

サラリーマンをやっていると愚痴の一つや二つ、ついこぼしてしまうことがあります。 聞いてくれていた方に「それ、もう名前あるよ」といわれてビックリしたことがあります。
よく言えばスピード感
ワタシが関わっていたプロダクトのどれもこれも目先の利益に振り回されているように見えていたことがありました。 有料カスタマイズ以外の変更が許されず、凸凹な機能追加を繰り返して膨らんだ負債の塊になっていました。
所属していた会社はよくある独立系SIer、リーダーシップという名の剛腕ワンマン。 何でも出来るといって受注しては燃え、総出で火消しを繰り返すような昭和のソフトハウスの気風(悪習?)を色濃く残す会社でした。
そしてある日気付いてしまいます。プロダクトの方向性と会社の運営がソックリだということに。
コンウェイの法則
とある日の勉強会後の懇親会で、酔って気持ちよくなったこともあり先のような愚痴を口走った私に、ある方が言いました。
それ、コンウェイの法則じゃね?
Any organization that designs a system (defined broadly) will produce a design whose structure is a copy of the organization’s communication structure.
ざっくり訳すと「システムは設計した組織の構造ソックリになる」といった感じでしょうか。 完全にウチのことを皮肉ってる…。
しかもこれ、1967年に提唱したというのだから驚くではありませんか。
逆コンウェイの法則
イマドキのイケてるプロダクトをプロデュースする会社では、コンウェイの法則を逆手に取った戦略を採っているそうです。 つまり、作りたいプロダクトの方向性に沿った組織づくりを行っている、ということです。
まだ血気盛んだったワタシは、光るアイデアを形にする技術力や情熱がプロダクトを決定づけると思っていましたが、そうではないようです。 合理的な組織やチームがよいプロダクトの生みの親だなんて。 組織や未熟なメンバーを足枷のように感じていたワタシには受け入れがたいことでした。
半信半疑
コンウェイの法則は悪い方向で当たっていましたが、良い方向でも当てはまるのでしょうか? 残念ながら未だ体験したことがないのでわかりません。 組織の一員としてよいプロダクトを目指してきた自負はありますが、良い組織づくりにまで考えが及んだことはありませんでした。
プロダクトの成功を求めて一人で技術を磨くのは、目指すゴールと進む方向が食い違っている可能性がある、ということです。
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