Excelはこれからも蔓延(はびこ)り続ける

ワタシがExcelを呪い続けているにも拘らず、社会人の必須ITスキルの筆頭を走り続けているExcel。 どうやらこの先も当分はExcelの優位は揺るぐことはなさそうです。
Excel方眼紙恨めしや
一般企業のみならず、IT企業の中にもExcelは蔓延っています。 悪名高き Excel方眼紙 というやつです。 IT企業のドキュメントのほとんどがExcel方眼紙で作られます。
Excel方眼紙だと文字の改行がうまく機能しないので、自分で一行分ずつ文字を切り取る必要があります。 また、1ページ分の高さも印刷プレビューを見ながら調整しなくてはなりません。 さらには罫線が1マス抜けただのと大目玉を食らうのです。
業務効率を上げるソフトウェアを作るはずの業界がこの体たらくなのは由々しきことですが、20年ばかりこんな状態が続いています。 あまり言いたくはありませんが、かなり阿保っぽい風習です。
汎用ドキュメント作成ツールとしてのExcel
ちょっとしたメモや引継ぎ資料など、Excelでパパッと作る人が多すぎます。 帳票の様式を作って印刷をするためにExcelを使う人が多すぎます。 文章多め、表少な目なドキュメントでさえ、同じくOffice製品であるWordよりもExcelを使うのです。
気持ちは分かります。 便利なんですよね。 ですが、それは徐々にあなたを苦しめる呪いでもあります。
シェイプを多用しすぎて印刷が崩れ始める。 シートをコピーして使い回しているうちに重くなりすぎて使い物にならなくなる。 ファイル共有で突然壊れて開けなくなる。
Excelは後戻りできないところまで来て初めてあなたに牙をむきます。
ビジュアルプログラミングツールとしてのExcel
なぜExcelはこんなに使われているのか。 縦横のマス目で縦横無尽にメモできるのも特筆すべき利便性ですが、ワタシはExcelは最も直感的で最もシンプルな ビジュアルプログラミングツール だからだと思います。
- グリッド(セル)で直感的かつ自分好みのレイアウトが自由自在
- ワークシート関数で数値計算は勿論、検索その他かなりのことができる
- 結果は見た目そのままに印刷できる
- 本気出せばマクロでほぼ何でも出来る(これは非推奨)
これだけのことをExcel以上に直感的に行えるツールは見たことがありません。 出来上がる成果はAccessの方が上ですが、手軽さ分かりやすさはExcelが遥かに勝っています。
いくらワタシがExcel方眼紙を呪っても、こんなに便利なツールは他にないんですから無くなる訳がないんです。
- 謝辞
- 画像は Pixabay 様より使わせていただきました。