やっぱりマネージメント職は割に合わないのか

やっぱりマネージメント職は割に合わないのか

IT業界でのマネージメントに苦しむ全ての人へ。 リーダーシップを発揮することが困難なのはお国柄のなのかもしれません。

妙に納得してしまった記事

過去にマネージメント職は割に合わないと感じていることを記事にしました。

プログラマーから叩きあげて成長していくと、チームを持つようになったり大きなプロジェクトを任されるようになったりするでしょう。 やり甲斐を感じる方もいると思いますが、冷静に振り返ってみると割に合わないと感じることも多いです。

この意見を「組織形態」と「合意形成」の2点から裏付けてくれているような記事がありました。 最終的に割に合わない仕事を引き受ける縁の下の力持ちを「ごんぎつね」と表現しているのは言い得て妙です。

次節でかいつまんで引用します。 是非リンク先もご参照ください。

記事引用

リーダーシップと意思決定の分布が日本が独特という話。 階層主義で合意形成を重んじるとなると、上下左右全部に話を通して凄まじいコミュニケーションコストがかかる上に、上と左右からはとりあえず意見だけは言えるのでリーダーに対して投げられる石がだいたい当たるという事では…。

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一度旗を持つと、無理難題が権限委譲もなく、予算も無く、経営から謎の意思決定と共に落ちてきて、あちこちの部署からもこれもやってよと投げ込まれる。 で、評価は減点法の色が強く、権限がない分を強引に押し通して突破すると減点。

全社と顧客の明日を思って行動し、際限のないスコープを負い上下左右から石を投げられボロボロになったリーダーは結果的にこう思うのも無理はない。 「割に合わないや。もう勝手にしなよ。」

「DX人材が足りない。採用できない」という話を良く聞くが、 その実欲しがっているのは、リスクとコストに対するインセンティブが釣り合わなくても滅私奉公するリーダーであり、 そう考えると、絶望的に居ないのは当然の結果とも思える。

引用元:

つまりどういうことなのか

リーダーシップを発揮しにくい、割に合わないのは、日本のお国柄と言えるのかもしれないです。 もう少し掘り下げてみると、リーダーシップを取ることはできるけど、組織からのバックアップが足りなくてモチベーションを維持できない、ということでしょうか。

組織の甘さは評価や教育の甘さとなって現れるので、転職の際にはそこを見極めるべき、という話も過去に書いています。

ビジネスが定まっている会社は「評価・教育・組織」がセットで整っています。 どれかが足りないとか、ひとつだけ極端に先進的な場合、宣伝用に無理なルールを敷いている可能性があります。

ただ、計画的に組織づくりを進められる会社は限られています。 未来の話ができるのは安定した収益があってこそで、明日の飯のタネに右往左往している会社では難しいです。

下請けの報酬には相場があるため利益率も頭打ちになりがちで、社員の給与も相場を超えて上げることはできません。 これが教育にコストをかけられない原因につながっていくのではないかと推測しています。 つまりカネがないと悪循環は断ち切れない。


謝辞
画像は Wikimedia Commons 様より使わせていただきました。